【小説】火花/又吉直樹
読書の感想もあげていこうと思う。
『火花』/又吉直樹
お笑い芸人のピースの又吉直樹さんの処女作。
文學界2月号に掲載。
読書家として知られる又吉さんが小説を書いた!ということで、ミーハーなノリを炸裂させて購入。
三省堂神保町本店のスタッフは大変優秀である。
購入の際、雑誌であるにも関わらずブックカバーを掛けてくれた。
これで「こいつ、ミーハーなノリで読んでいやがるw」という公開処刑(自意識過剰さがもたらす妄信かもしれないが...)を受けずに、電車でもカフェでも好きに読めますよ、ありがとう!
えーと、この記事を書いているのはもう8月なので、結論から述べるとこの作品は芥川賞を受賞した。処女作で受賞作品。
又吉さん芥川賞作家ですよ。すごいことです。
やはり、お笑い芸人の受賞ということでAmazonレビューにアンチの皆さんもわいていた。(良い評価とそうでないのが半々くらい)
支離滅裂な批判をしている人のほかのレビューを辿って、ろくでもなさを罵倒するというのが私の最近専らの趣味となっている。
なかでも「芥川賞受賞作にしては短すぎる」とのレビューは失笑ものだった。
いままでの受賞作をまるで読んでないのか。
小川洋子の妊娠カレンダーはこれよりはるかに短いぞ!
「芥川賞がすっかり商業的になってしまった」といくつかあるが、商業的というのなら今にはじまったことでは無いだろう。
最年少美少女、美女と醜男の同時受賞、元歌手など話題性を重要視したのではないか?と思しき受賞いままでだってあっただろうが。(無論、作品が受賞にそぐわないと言うつもりはない。タイミングの話である)
人気お笑い芸人としてのキャリアを保ちつつの受賞である今回は、又吉さん自体の知名度がべらぼうに高い訳であるし、反響(アンチも含め)が大きいのは当然のことであろう。
しかしアンチのアンチとしての質の低いこと......。
ふと気になるのが、町田康さんの芥川賞受賞時のことである。
ミュージシャンや俳優として活躍していたのだから、当然のそれなりの反響があったと予想される。
当時にAmazonレビューが身近なものとしてあったなら、私が罵倒する候補はさらに増していたのだろうか。
感想に行き着くまでに、遠回りをし過ぎてしまった。
一度ここで区切って次回に持ち越したい。
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